- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
「毎日つけています」の落とし穴。装着時間を実際に計算してみましょう
2026年10月2日

「毎日ちゃんとつけています。」
という言葉をよく聞きます。
もちろん、患者さん自身は本当に「毎日つけている」という感覚なのだと思います。
でも、ここで一度考えてみてほしいことがあります。
「毎日つけている」と「十分な時間つけている」は、実は同じではありません。
今回は、マウスピースの装着時間について、実際の生活をイメージしながら考えてみましょう。
「毎日つけています」でも、外している時間を計算すると?
例えば朝7時にマウスピースを外して朝食。
歯磨きをして、8時に装着。
お昼は12時に外して昼食。
13時に装着。
仕事が終わって18時に外して、少し休憩。
そのまま夕食を食べて、お風呂に入って、21時にようやく装着。
この場合、本人としては、
「朝も昼も夜もマウスピースをつけています。」
となります。
でも、実際には外している時間がかなり積み重なっています。
「つけているか・つけていないか」だけではなく、1日の合計時間で考えることが大切です。
例えば「1回30分」が積み重なると?
食事のたびにマウスピースを外すこと自体は必要です。
問題なのは、食事が終わったあとに
「ちょっと休憩してから」
「仕事が一段落してから」
「あとで歯磨きしてから」
と、装着を後回しにしてしまうこと。
例えば
朝食後に30分
昼食後に30分
夕食後に1時間。
これだけでも、1日に2時間。
さらに間食や飲み物、外出などで外している時間が増えれば、1日の装着時間はさらに短くなります。
「1回くらいなら大丈夫」と思っていた時間が、毎日積み重なると意外と大きな差になるのです。
「食事の時間」より「その後の時間」が長くなっていませんか?
患者さんにお話を聞いていると
「ご飯を食べるときだけ外しています。」
という方もいます。
ところが詳しく聞いてみると
「食後に少し休んでからつけています。」
「歯磨きするのを忘れて、そのままになっています。」
「仕事中に外して、そのままケースに入れっぱなしです。」
ということがあります。
ここがポイントです。
マウスピースを外すことよりも、外した後に再装着するまでの時間が長くなっていないか。
一度、自分の1日の行動を振り返ってみましょう。
「毎日つけている」は、まず自分の生活を数字にしてみる
おすすめなのは、1日だけでもいいので実際の装着時間を計算してみることです。
例えば、
朝食:30分
昼食:45分
夕食:60分
間食・その他:30分
合計すると、2時間45分外していたことになります。
このほかにも外している時間があれば、さらに増えます。
「自分ではかなり長い時間つけていると思っていたけど、計算してみたら意外と外していた。」
ということもあるかもしれません。
装着時間だけでなく「装着の質」も大切です
そして、もう一つ大切なのが、
マウスピースをつけている時間=正しく装着できている時間
とは限らないということです。
例えば、
- マウスピースが少し浮いている
- 一部分だけしっかり入っていない
- チューイーを正しく使えていない
- マウスピースが変形している
といった状態では、「つけている」だけになってしまうことがあります。
そのため、装着時間だけでなく、きちんとフィットしているかも確認する必要があります。
「ちゃんとやっているのに歯が動かない」と感じたら
「毎日マウスピースをつけています。」
それなのに、
「マウスピースが浮いてきた。」
「次のマウスピースが入りにくい。」
「思ったように歯が動いていない気がする。」
という場合は、一度使い方を振り返ってみましょう。
装着時間だけでなく、マウスピースの装着状態やチューイーの使い方、交換のタイミングなど、いくつかの要素を確認する必要があります。
さらに、舌癖などのお口の使い方が歯の動きに影響していることもあります。
「サボっている」と言いたいわけではありません
ここは誤解してほしくないところです。
装着時間が短くなっているからといって、
「あなたはちゃんとやっていない」
ということではありません。
仕事、家事、育児、外食、旅行など、毎日の生活の中では予定どおりにいかないこともあります。
だからこそ大切なのは、
「自分はちゃんとできているはず」と思い込むことではなく、実際の生活を一度数字で確認してみること。
数字にしてみると、改善できるポイントが見つかることがあります。
今日からできること
まずは1日だけでいいので、
「何時に外したか」
「何時に再装着したか」
を記録してみてください。
そして、外している時間が長かった場面を探してみましょう。
「夕食後に1時間空いている。」
「仕事中に外している時間が長い。」
「間食のたびに外している。」
原因が分かれば、対策も考えやすくなります。
例えば、
食事 → 歯磨き → すぐ装着
を一つのセットにするだけでも、再装着忘れを防ぎやすくなります。
マウスピース矯正は「毎日の積み重ね」です
マウスピース矯正は、歯科医院に来たときだけ頑張る治療ではありません。
毎日の装着、正しい装着状態、マウスピースのお手入れ、交換日の管理など、小さな習慣の積み重ねが大切です。
「毎日つけています。」
という方も、一度だけ実際の装着時間を計算してみてください。
もしかすると、
「思っていたより外している時間が長かった!」
という発見があるかもしれません。
そして、もしマウスピースが浮いている、次のものが入りにくい、歯の動きが気になるなどの変化があれば、自己判断で進めず、一度歯科医院で確認してもらいましょう。
秋葉原リヨンドール歯科では、マウスピースの装着状態や歯の動きを確認しながら、治療がスムーズに進むようサポートしています。
「毎日つけている」から、もう一歩。
「正しく、十分な時間つけられているか」まで、一度見直してみませんか?





0120-78-1313

