- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
部分矯正とは?
2025年01月10日
部分矯正についてお話します。
部分矯正(歯科矯正)は、全体の歯並びではなく、特定の部分に焦点を当てて行う矯正治療のことを指します。主に見た目や機能面で特定の問題を解決するために、部分的に歯を移動させる方法です。部分矯正は全体矯正に比べて治療期間が短く、費用が安くなることが多いという利点があります。
部分矯正の特徴
- 対象となる部分
部分矯正は、例えば前歯だけを整えたい、特定の歯並びを改善したいというニーズに応えます。全体の歯並びが良好な場合でも、一部の歯に不正がある場合に効果的です。 - 治療期間と費用
全体矯正に比べて、治療期間が短く(数ヶ月〜1年程度)費用も比較的安価です。全体矯正では数十万円かかることが多いですが、部分矯正の場合、治療内容によりますが、10万円〜20万円程度で済むことが一般的です。 - 矯正装置
部分矯正には、ワイヤーやブラケットを使用する方法が多いですが、目立たない矯正装置(例えば、クリアアライナーなど)を使うことも可能です。 - 適応範囲
部分矯正は、歯並びの問題が軽度で、全体の歯列を調整する必要がない場合に適しています。歯が突出していたり、噛み合わせに大きな問題がある場合には、部分矯正では対応が難しいこともあります。
部分矯正が適用されるケース
- 前歯が少しだけ歪んでいる
- 歯の隙間が気になる
- 口元の見た目を改善したいが、他の歯は問題ない
- 噛み合わせに問題がない、または軽度の問題
部分矯正のメリットとデメリット
メリット
- 治療期間が短い: 数ヶ月で結果が出ることが多い。
- 費用が安い: 全体矯正よりも低価格で治療できる。
- 目立たない: 見えにくい装置を使うことができ、外見の改善ができる。
デメリット
- 全体的なバランスが取れない可能性: 部分的な矯正なので、全体的な歯並びや噛み合わせに問題がある場合、改善することができません。
- 治療の限界: 一部の歯にしか効果がないため、問題が複雑な場合は適応できない。
部分矯正は、特定の歯に対する改善を望んでいる方にとって非常に有効な選択肢です。しかし、全体の歯並びや噛み合わせの問題を含んでいる場合は、全体矯正が必要となることもあります。