- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
噛み合わせによる歯の残り方の違いーマウスピース矯正治療でできること
2025年03月17日
噛み合わせで歯の残り方が違うことについて
噛み合わせは、歯と顎の健康を保つために非常に重要です。不適切な噛み合わせは、歯の摩耗、顎関節症、歯周病などのさまざまな問題を引き起こす可能性があります。さらに、噛み合わせが悪いと、歯が偏った力で磨り減りやすくなるため、歯の残り方や寿命にも大きな影響を及ぼします。これに対して、マウスピース矯正治療は効果的な方法として注目されています。本記事では、噛み合わせが悪いことによる問題、マウスピース矯正治療の役割、そして治療後のメンテナンスや予防について詳しく解説します。
1. 噛み合わせの基本とは?
噛み合わせとは、上の歯と下の歯がどのように接触するか、またその接触具合を指します。理想的な噛み合わせは、上下の歯が均等に接触し、顎が正しい位置に配置されることです。しかし、噛み合わせがずれている場合、歯に過剰な力がかかり、歯の健康に多大な影響を及ぼします。
噛み合わせの種類
- 正常な噛み合わせ: 上下の歯がきちんと噛み合い、上下顎のバランスが取れている状態。
- 開咬(オープンバイト): 上下の歯が噛み合わず、隙間ができる状態。
- 交叉咬合: 上下の歯が交差して噛み合っている状態。
- 深い噛み合わせ(ディープバイト): 上の歯が下の歯を覆い隠すように深くかみ合っている状態。
2. 噛み合わせが悪いと歯に与える影響
2.1. 歯の摩耗
噛み合わせが悪いと、歯が均等に接触せず、特定の歯に過剰な力がかかります。そのため、歯が摩耗しやすくなり、エナメル質が減少します。エナメル質が薄くなると、歯が割れやすくなり、虫歯のリスクも高まります。
2.2. 歯の破損
不均等な噛み合わせは、特定の歯に過度な圧力をかけるため、歯が割れたり欠けたりすることがあります。特に食いしばりや歯ぎしりの習慣がある場合、このリスクは高くなります。
2.3. 歯周病や歯根の問題
噛み合わせが悪いと、歯茎や歯を支える骨に不均等な力がかかり、歯周病や歯根の問題が発生する可能性が高まります。これが進行すると、最終的には歯を失うことにもつながります。
2.4. 顎関節への影響
不正な噛み合わせは顎関節に過剰な負担をかけ、顎関節症(TMD)を引き起こします。顎関節症の症状としては、顎の痛み、頭痛、肩こり、口を開けるときの音などが挙げられます。
2.5. 全身への影響
噛み合わせが悪いと、食べ物のかみ方が不自然になり、筋肉の不均衡を引き起こします。これが長期間続くと、肩こりや腰痛、さらには首の痛みなど全身の不調を引き起こすこともあります。
3. マウスピース矯正治療の役割
3.1. マウスピース矯正とは?
マウスピース矯正は、透明なマウスピースを使って歯を少しずつ動かし、理想的な噛み合わせを作る治療法です。ワイヤー矯正と異なり、目立たず取り外し可能なため、治療がスムーズで快適に進められる点が大きな魅力です。特に成人や思春期の子供には、マウスピース矯正が好まれます。
3.2. マウスピース矯正でできること
- 歯並びの改善: 歯が不正に並んでいる場合、マウスピース矯正を使用して歯を少しずつ正しい位置に移動させ、理想的な歯並びを作ります。
- 噛み合わせの調整: 不適切な噛み合わせを改善するために、歯を適切な位置に動かし、顎への負担を軽減します。これにより、歯に過剰な力がかかるのを防ぎ、歯の寿命を延ばすことができます。
- 歯の隙間を閉じる: 歯と歯の間に隙間がある場合、マウスピース矯正で隙間を埋めることができます。これにより、噛み合わせの不具合を改善し、見た目も整えることができます。
- 歯の圧迫を解消: 歯のかみ合わせが悪く、特定の歯に過度な圧力がかかる場合、マウスピース矯正でその圧力を均等に分散させ、歯を保護します。
3.3. マウスピース矯正のメリット
- 目立たない: 透明なマウスピースは目立たないため、矯正治療中であることを気にせずに過ごせます。
- 取り外し可能: 食事や歯磨きの際に取り外せるため、日常生活に支障をきたすことがありません。
- 痛みが少ない: ワイヤー矯正に比べて、マウスピース矯正は痛みが少なく、治療中の不快感も軽減されます。
- 清潔: 取り外し可能なので、口内を清潔に保つことができ、歯周病や虫歯を予防できます。
4. 噛み合わせ改善後のメンテナンスと予防
4.1. 定期的な歯科検診
マウスピース矯正が終了した後も、定期的に歯科検診を受けることが重要です。歯科医師は噛み合わせが正しく安定しているか、歯の状態を確認します。定期的な検診により、歯周病や虫歯の予防ができます。
4.2. リテーナーの使用
矯正治療が終わった後、歯が元の位置に戻らないようにするためにリテーナーを使用します。リテーナーは、歯を一定の位置に保持し、噛み合わせが安定するまでサポートします。リテーナーは通常、数ヶ月から数年間使用します。
4.3. 歯を大切にする生活習慣
噛み合わせの改善後も、歯を大切にする生活習慣を続けることが重要です。食べ物をかむ際の姿勢や、無意識に歯を食いしばらないようにすることが、歯の健康維持に役立ちます。また、適切なブラッシングを行い、虫歯や歯周病の予防を心掛けましょう。
5. 結論
噛み合わせが悪いと、歯に過剰な負担がかかり、摩耗や破損、歯周病などの問題を引き起こす可能性があります。これに対して、マウスピース矯正治療は、歯並びや噛み合わせを改善し、歯を保護するための非常に有効な方法です。治療後のメンテナンスも重要で、定期的な歯科検診やリテーナーの使用を行うことで、歯の健康を長期間保つことができます。噛み合わせの問題に早期に対応することで、歯の寿命を延ばし、より快適な生活を送ることができるでしょう。







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