- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
虫歯の進行の仕方
2025年01月31日
今回は虫歯の進行についてお話します。
虫歯の進行は、細菌が歯の表面のエナメル質を溶かし、最終的に歯の内部にまで影響を及ぼすことで進行します。虫歯は、段階的に進行していくため、早期に発見して対処することが重要です。以下に、虫歯がどのように進行するのか、そしてその各段階を説明します。
1. 初期段階:脱灰(エナメル質の損傷)

- 症状: 初期の虫歯では、まだ痛みを感じることはほとんどありません。歯の表面に白い斑点(脱灰)が現れることがあります。これは、歯のエナメル質からカルシウムとリンが失われ、歯が弱くなっている兆候です。
- 原因: 食事や飲み物から糖分が細菌によって分解され、酸が生成されることでエナメル質が溶けていきます。この段階では、まだ虫歯は深刻ではなく、適切な口腔ケアを行うことで修復可能です(フッ素を使った再石灰化など)。
2. エナメル質の破壊:初期虫歯(C1)

- 症状: 脱灰が進行すると、歯のエナメル質がさらに破壊され、実際に小さな穴が開くことがあります。痛みを感じることは少なく、この段階では虫歯がほとんど目立たないこともあります。
- 原因: 酸がエナメル質を溶かし続け、歯の表面が削れていきます。エナメル質は非常に硬いので、この段階ではまだ内部の象牙質には到達していません。
- 治療: この段階で適切な治療を受けることで、虫歯の進行を止めることができます。歯科医でのクリーニングやフッ素塗布などが有効です。
3. 象牙質の侵食:中等度の虫歯(C2)

- 症状: 虫歯が進行し、エナメル質を越えて象牙質に達すると、歯の内側に深い穴が開きます。この段階では、冷たいものや甘いものに敏感になり、痛みを感じることが多くなります。
- 原因: 虫歯の細菌が象牙質に侵入し、内部の組織を溶かし始めます。象牙質はエナメル質よりも柔らかいため、虫歯が進行しやすくなります。
- 治療: この段階では、通常は詰め物や銀歯などで穴を塞ぐ治療が必要です。痛みが出る前に早期に治療を受けることが重要です。
4. 歯髄(神経)への侵入:深刻な虫歯(C3)

- 症状: 虫歯が象牙質を越えて歯髄(神経)にまで達すると、激しい痛みが生じることがあります。冷たいものや熱いもの、咀嚼時に強い痛みを感じることが多いです。
- 原因: 虫歯の細菌が歯髄に達し、神経が感染することにより、炎症が引き起こされます。この状態では、歯髄が死ぬこともあります。
- 治療: この段階では、**根管治療(根管治療)**が必要となります。根管治療では、歯の神経を取り除き、歯の内部を清掃し、詰め物をして歯を保存します。
5. 歯の周囲組織への影響:歯の破壊(C4)

- 症状: 虫歯が非常に進行し、歯の神経だけでなく歯の根や歯周組織にも感染が広がると、歯の構造が大きく損なわれます。歯が欠けたり、非常に大きな痛みが出ることがあります。最悪の場合、歯が抜け落ちることもあります。
- 原因: 細菌が歯の周囲の組織にまで広がり、歯の骨や歯茎を破壊します。この段階になると、治療は非常に難しく、最終的に歯を抜くことが必要になる場合があります。
- 治療: 根管治療を行っても歯の状態がひどく悪化している場合、歯を抜いてインプラントやブリッジなどの代替治療を検討する必要があります。
虫歯の進行を防ぐための予防策
- 適切な歯磨き: 歯ブラシを使って1日3回、しっかりと歯を磨きましょう。フッ素入りの歯磨き粉を使うと虫歯予防に効果的です。
- 食生活の改善: 甘いものや酸性の食べ物を控え、食後は水で口をすすぐようにしましょう。
- 定期的な歯科チェック: 定期的に歯科医院でチェックを受け、早期に虫歯を発見してもらうことが大切です。
- フッ素塗布: フッ素塗布やフッ素入りの歯磨き粉を使用すると、エナメル質を強化し、虫歯の進行を防ぐ効果があります。
まとめ
虫歯は進行すると痛みが出たり、歯を失う原因となることがあります。初期の段階では治療が簡単で、進行を防げる可能性が高いため、定期的な歯科受診と日常的な口腔ケアが重要です。





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