- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
歯が痛いのは動いている証拠?
2025年05月26日
歯が痛いのは「動いてる証拠」ってホント?その痛み、ちゃんと向き合ってみよう
「なんか最近、歯が痛いかも…」
「もしかしてこれって、歯が動いてる証拠?」
そんなふうに思ったこと、ありませんか?
子どもの頃に乳歯が抜けるときや、矯正治療をしているとき、「歯が動いている=痛い」というイメージを持っている人は多いと思います。
でも実は、歯の痛みにはいろんな原因があって、「動いてる=良いこと」とは限らないんです。
今回は、「歯が痛い=歯が動いている証拠」って本当なの?というテーマを、わかりやすくまとめてみました!
歯の痛みって、なんで起きるの?
まずは、歯が痛くなる原因を見てみましょう。大きく分けて3つあります。
① 強い力がかかってるとき
- 矯正治療中(歯を動かしてる)
- 歯ぎしり・くいしばり
- 硬いものを噛んだ
- ぶつけた、転んだ など
このタイプは、「物理的な刺激」が原因です。
とくに矯正治療中の痛みは、歯を意図的に動かしている証拠なので、ある意味“いい痛み”と言えます。
② 歯や歯ぐきが病気のとき
- 虫歯
- 歯周病(歯ぐきの炎症)
- 歯の根の炎症(歯根膜炎)
- 親知らずの圧迫など
この場合は、歯や周囲の組織に問題がある「悪い痛み」。
とくに歯周病が進行すると、歯を支えている骨が減って、歯がぐらつくことがあります。
これも“歯が動いてる”状態だけど、危険信号です。
③ 成長や加齢による自然な変化
- 子どもの歯の生え変わり
- 年齢とともに歯茎や骨が変化してくる
乳歯が抜ける前の「グラグラする感じ」や「ちょっとした痛み」は、健康な証拠。
成長による自然な動きなので、あまり心配いりません。
歯が「動く」ってどういうこと?
「歯が動いてる」ってどういう状態なんでしょうか?
実は、良い動きと悪い動きの2つがあります。
✅ いい動き(生理的な動き)
- 矯正治療で少しずつ動かしている
- 子どもの成長で歯が生え変わる
こうした動きは、計画されたもの。多少の痛みはつきものですが、心配はいりません。
❌ よくない動き(病的な動き)
- 歯周病で支えが弱くなってぐらついている
- ケガで歯の根元にダメージがある
この場合は、「歯が抜けそう」という危険なサイン。
早めに歯医者さんに診てもらったほうが安心です。
歯が痛い=動いてる?ケース別でチェック!
以下のように、「痛み」と「動き」がどう関係しているかを、ざっくりチェックしてみましょう。
| 状況 | 歯が動いてる? | 痛みの原因 | 放っておいていい? |
|---|---|---|---|
| 矯正治療中 | ◯ | 歯が移動してる | 基本はOK |
| 歯周病 | ◯ | 歯茎の炎症・骨の破壊 | ✖ すぐ受診! |
| 虫歯 | × | 神経への刺激・感染 | ✖ 早めに治療 |
| 生え変わり中の子ども | ◯ | 抜ける準備 | ◯ 見守ってOK |
| ケガをした直後 | △ | 歯根膜がダメージを受けてるかも | ✖ 念のため診察 |
マウスピース矯正中の痛みも「歯が動いてる証拠」!
最近人気の **マウスピース矯正(インビザラインなど)**でも、「歯が痛い…」と感じる瞬間はよくあります。
これは、マウスピースが少しずつ歯に力をかけて、理想の位置に動かしている途中で起こる自然な反応です。
どんな痛み?
-
新しいマウスピースに交換した直後に感じやすい
-
「鈍い痛み」「引っ張られるような違和感」が多い
-
数日で落ち着くケースがほとんど
この痛みは、矯正がうまく進んでいるサインとも言えます。歯の根っこ(歯根)が少しずつ動き、骨が再形成されていく過程なので、一時的な痛みが出るのは避けられないんですね。
心配な痛みは?
ただし、こんなときは注意が必要です。
-
1週間以上たっても強い痛みが続く
-
歯ぐきが腫れてきた
-
マウスピースがフィットしていない感じがする
こういった場合は、歯に合っていない可能性や炎症のサインかもしれないので、早めに歯科医院に相談しましょう。

マウスピース矯正の痛み=順調な証?でも無理しないで!
マウスピース矯正は、見た目も気にならず、取り外しができる手軽さが魅力。
でも、見えないところでちゃんと力が加わっているので、「動いてるな〜」という痛みは意外とリアルにあります。
その痛みがある程度でおさまっていれば、歯が正しく動いている証拠。
でも、どうしても不安なときや、「ちょっとこれは変かも」と思ったときは、遠慮せず歯科医に相談するのが正解です。
「歯が痛い=動いてる」は半分ホント、半分ウソ
まとめると…
- 矯正中や子どもの生え変わり → 痛みは「歯が動いてる証拠」。OKな痛み。
- 歯周病やケガによる動き → 痛みは“警告”。早めに歯科でチェック!
つまり、「歯が痛い=動いてる」は間違ってないけど、その動きが“良いもの”か“悪いもの”かで大きく意味が変わるんです。
歯の痛みは無視しないで。小さな違和感が大きなサインかも
歯って、小さな違和感でもすごく気になるし、放っておくと取り返しがつかないことも。
もし次のような症状があれば、迷わず歯医者さんへ!
- 噛んだときにズキッと痛む
- 歯がグラグラしてきた
- 歯ぐきが腫れている、血が出る
- 冷たいものや熱いものがしみる
おわりに:歯のサインを見逃さないで
「歯が痛い=動いている証拠」という考え方には、ちゃんと根拠がある場面もあります。
とくに矯正治療中や、マウスピース矯正のようなケースでは、“順調に動いてる証”としての痛みがあるのは事実。
でも、**歯周病や虫歯、合っていないマウスピースなどによる“悪い痛み”**もあるのが事実です。
痛みの種類を見極めるのは難しいこともあるので、無理せず、少しでも気になったら歯医者さんへ。
大切な歯を守るために、「なんかおかしいな」と思ったときの小さなアクションが未来の歯を救ってくれます。





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