- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
マウスピース矯正で口ゴボは治せる?部分矯正では難しい理由とその解決策
2025年05月23日
マウスピース矯正で口ゴボは治せる?部分矯正では難しい理由とその解決策
「唇を閉じたときに、口元が前に出ているのが気になる…」
このような悩みを抱える方の多くが気にしているのが“口ゴボ”です。
目立たない治療方法として人気の「マウスピース矯正」で治したいという声も多いですが、「部分矯正では治らなかった」「思っていた変化がなかった」というケースも少なくありません。
この記事では、なぜ部分矯正で口ゴボは治らないのか?
そして、**マウスピース矯正で治すにはどんな方法が必要か?**を専門的に、かつわかりやすく解説します。
口ゴボとは?横顔が気になるその原因
「口ゴボ」とは、口元(唇)が前に出ている状態を指します。
特に横顔で目立ちやすく、Eライン(鼻先と顎先を結ぶ線)より唇が出ていると、口ゴボに見える傾向があります。
主な原因は次の3つです:
- 歯の傾きや出っ歯:前歯が前方に傾いている
- 顎の骨格のバランス:上顎が前に出ているなどの骨格性要因
- 口呼吸や舌癖:無意識の習慣が歯並びに影響
このように、口ゴボは「歯の並び」だけでなく「骨格」や「癖」など、複数の要素が絡んでいます。そのため、簡単な部分矯正では根本的な解決が難しいのです。

部分矯正では口ゴボが治らない理由
部分矯正とは、前歯など一部の歯だけを対象に行う矯正治療のこと。
比較的短期間・低価格でできるというメリットがありますが、以下のような制限があります。
❌ 部分矯正の限界:
- 奥歯を動かせない
→ 噛み合わせ全体の調整ができないため、口元のバランスが整わない - 歯を引っ込めるスペースがない
→ 歯を下げるには、抜歯や奥歯の移動など「全体的な調整」が必要 - 骨格的な改善は不可能
→ 出っ張って見える原因が骨格にある場合、歯だけの移動では不十分
結果として、前歯の見た目は整っても、横顔の口ゴボ感が改善しないことが多いのです。
マウスピース矯正で口ゴボを治すには?
マウスピース矯正(インビザラインなど)は、透明なマウスピースを使って歯を少しずつ動かす矯正方法。
見た目が目立たず、取り外し可能な点が人気ですが、「部分矯正」として使われることが多いのが実情です。
しかし、全体矯正としてマウスピースを使用すれば、口ゴボの改善も可能です。
✅ マウスピース矯正で治せる条件:
- 歯列全体を対象にしたフル矯正
- 必要に応じて抜歯を含むスペース確保
- 顎の成長が止まっている成人にも対応可能
もちろん、症状によってはマウスピース矯正だけで難しいケースもあり、その場合はワイヤー矯正や外科的処置が必要になることもあります。
口ゴボ改善のための治療ステップ
では、実際に口ゴボを改善したいと思ったら、どんなステップを踏めばいいのでしょうか?
ステップ1:精密検査と診断
口ゴボの原因が「歯」なのか「骨格」なのかを見極めるために、**セファロ分析(横顔のレントゲン分析)**などの検査が必須です。
ステップ2:治療方針の選択
- 骨格の問題が軽度なら、マウスピース矯正の全体矯正で対応可能
- 骨格的なズレが大きければ、外科矯正やワイヤー矯正を検討
ステップ3:適切な治療スタート
歯列全体のバランスを見ながら、必要に応じて抜歯を行い、歯を正しい位置に移動していきます。

まとめ:口ゴボを治すには「部分矯正」では足りない
マウスピース矯正はとても便利で人気のある治療法ですが、「部分矯正」にとどまると、口ゴボのような顔全体のバランスに関わる悩みは改善できません。
大切なのは、症状に合わせた治療方針を立てること。
見た目の改善=見える歯だけを整えればいいというわけではなく、口元全体の構造を理解した上で治療に臨むことが重要です。
「マウスピース矯正で口ゴボを治したい」と考えている方は、まずは信頼できる矯正専門医に相談して、全体的な治療計画を立てることから始めましょう。





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