
- この記事の監修者
- 医療法人「建昇会」理事長。歯科医師。愛知学院大学歯学部卒業、日本成人矯正歯科学会会員、日本矯正歯科学会会員、UCLAカリフォルニア大学ロサンゼルス校歯科矯正科修了。
マウスピース矯正の正しい洗い方と保管方法|臭い・黄ばみ・虫歯を防ぐケア完全ガイド
2025年07月4日
【徹底解説】マウスピース矯正中の正しい洗い方と保管方法|臭い・変色・虫歯を防ぐケア術
マウスピース矯正(インビザラインなど)は、目立ちにくくて快適に歯並びを整えられる人気の矯正法です。ですが、毎日長時間装着するものだからこそ「お手入れ」がとても重要です。
間違った洗い方や保管方法を続けていると、臭い・黄ばみ・虫歯・矯正効果の低下など、思わぬトラブルにつながることも。
この記事では、マウスピースを常に清潔に保つための正しい洗い方と保管方法について、ロジックツリーの考え方を使ってわかりやすく解説していきます。
なぜマウスピースのお手入れが大事なの?
まずは「どうしてお手入れが必要なのか?」という根本から整理してみましょう。
● 毎日装着、だから汚れやすい
マウスピースは1日20時間以上装着することが推奨されています。つまり、食後の食べかす、唾液、細菌などが付着しやすく、非常に汚れやすいのです。
● 清潔にしないと起こる3大トラブル
- 臭いの発生:細菌や汚れがたまると、不快なニオイが発生
- 黄ばみや変色:ケア不足により透明感がなくなる
- 虫歯や口臭の原因に:マウスピース内部に菌が増殖しやすい環境に
清潔なマウスピースは、見た目の美しさだけでなく、口内環境と矯正治療の質にも直結します。
正しいマウスピースの洗い方|毎日の基本と週1のケア
次に、具体的な「洗い方」を見ていきましょう。マウスピースを清潔に保つには、毎日のケアと定期的な洗浄の2つがカギです。
● 毎日の基本ケア|外すたびに水洗い
- ぬるま湯で指洗いが基本。
→ 指先で優しくこすって汚れを落とします。 - 柔らかい歯ブラシを使用してもOK。ただし歯磨き粉はNGです。
⚠ 歯磨き粉には研磨剤が含まれており、マウスピースを傷つけて細菌が繁殖しやすくなるので注意。
● 週に1〜2回のスペシャルケア|専用洗浄剤で浸け置き
- マウスピース専用の洗浄剤を使って、5〜10分間浸け置き。
- 薬局や通販で購入でき、使い方は製品ごとの説明書に従ってください。
この習慣を取り入れることで、臭いや黄ばみの予防にも効果的です。
絶対NGな洗い方!やってはいけない3つの例
以下のような洗浄方法は、マウスピースの劣化・変形・衛生悪化の原因になります。
✕ 熱湯で洗う
→ マウスピースは熱に弱く、変形してしまいます。
✕ 歯磨き粉や台所用洗剤を使う
→ 研磨剤や化学成分が樹脂を傷めたり、口に入れると危険な成分も。
✕ アルコール除菌・漂白剤などで消毒
→ 材質を劣化させ、口の中に刺激を与えるリスクがあります。
**「水だけでも十分キレイになる」**という考え方が基本です。
マウスピースの正しい保管方法とは?
次に、「使っていないとき」にどう保管すべきかを見ていきましょう。保管方法を間違えると、雑菌の繁殖や紛失・破損のリスクが高まります。
● 基本ルール|専用ケースを使う
- 通気性のある専用ケースに入れることが大前提です。
- ケースは毎日洗って乾燥させましょう。
● 外出時も注意!やりがちなNG保管法
NG行動 | なぜダメなのか |
---|---|
ティッシュに包む | 誤って捨ててしまう、雑菌が繁殖する |
ポケットやバッグに直入れ | 破損・汚染の原因になる |
密閉容器で長時間保存 | 湿気がこもり、カビや細菌の温床に |
ケースを忘れたとき用に、予備ケースを持ち歩くのもおすすめです。
お手入れ不足が引き起こす3つのトラブル
毎日のケアを怠ると、以下のような問題が起きる可能性があります。
1. 黄ばみ・透明感の劣化
マウスピースの透明感が損なわれて見た目が悪くなります。再作成が必要になることも。
2. 不快な臭い
マウスピースに残った汚れや細菌が臭いの原因に。口臭にもつながるため注意が必要です。
3. 口内トラブル・治療効果の低下
虫歯や歯肉炎、さらにはマウスピースの変形によって治療の進行が遅れることもあります。
まとめ|正しいケアで快適な矯正ライフを
マウスピース矯正を成功させるには、毎日の装着時間だけでなく、「正しい洗い方」と「保管方法」が欠かせません。
✅ ケアのポイントまとめ
- 歯磨き粉はNG
- 週1回の洗浄剤浸け置きでニオイ・黄ばみ対策
- 専用ケースで保管し、ティッシュ保管や密閉容器は避ける
たった数分のケアで、清潔・快適な矯正生活が手に入ります。「少し面倒…」と思っても、慣れてしまえば習慣に。理想の歯並びを手に入れるための大切なステップとして、ぜひ今日から実践してみてくださいね。