マウスピース矯正とは?流れや特徴について解説します
2021年07月5日
こんにちは、秋葉原リヨンドール歯列矯正歯科クリニックです。マウスピース矯正専門の矯正歯科クリニックです。
今回初心に戻り、マウスピース矯正についてお話したいと思います。
■マウスピース矯正とは
マウスピースを装着し、次のマウスピースへ交換することによって少しずつ歯を動かしていく矯正治療です。
しっかりと確実に歯を動かすため、当院では1日22時間装着していただくようお伝えしております。
■Teroスキャニング
口腔内スキャンと呼ばれる iTero 。
この機械を使用してお口に中のスキャン(型どり)を行います。
↓このように、お口の中をスキャンしていきますよ☆
iTeroスキャニングの様子(動画)
シリコンでの型どりが苦手な患者様もいらっしゃいますが、このiTeroを使用すると患者様の負担もかなり少なく型どりをすることができます。
iTeroを使用し、お口の中を撮影することにより、お口の中の歯並び、噛み合わせなどをスキャンし、データ化することができます。
お口の中の状態を精密に歯型を取ることができます。
印象を取るときの「オエっ」というのもなく、嘔吐反射のある方にも負担が少ないです。
このデータをもとに治療の分析、インビザラインマウスピースの作成を行います。
iTeroを使用することにより、マウスピースの精度が格段にupしました。
今までの印象材やシリコン素材でしっかりとお口の方を採取しても、性質の特性上、どうしても「ズレ」や「ゆがみ」が出てしまっていました。
iTeroを使用しマウスピースを作成することにより、歯へのフィット感は格段に違ってきます。
■アタッチメント
マウスピース矯正は、アライナーと呼ばれるマウスピースを交換していくことで、歯が動き、治療が進みます。
その際に、アライナーを使用し歯を動かしていくので、アタッチメントと呼ばれる歯を動かす際に圧力が加わるように直接歯に接着する突起物です。
アタッチメントには色々な形があり、歯の動かし方によって形や大きさが違います。
このアタッチメントによって力が歯に加わり、歯が動きます。
■アタッチメントの重要性
患者様の治療のゴールを設定し、そこからどのように動かすか、順序、どこから力を加えるかを考えながら、設計図を考え、アタッチメントの位置、形、場所を決めていきます。
このアタッチメントを指定するのがとても重要な役割となります。
患者様の口腔内の状態から、ゴール設定をする際に、どのように動かしたらいいかを考え、アタッチメントの場所等を決めます。
このアタッチメントの指示がしっかりとアライナー社に伝えることができなければ、治療の成功はないです。
スキャンをマウスピースを作成するアライナー社にデータを送信すれば、おおまかな患者様のシュミレーションを作成してくれます。
そのシュミレーションから患者様の噛み合わせ、歯並び、横顔のラインなど、見直し、アタッチメントの場所、大きさ、形などをこと細かく指示をし、やり取りを繰り返し、やっと一つの設計図が出来上がってくるのです。
歯並び、噛み合わせによって一人一人の治療計画の設計をしていくので、動かし方によってアタッチメントの形状、位置、歯につける数も違ってきます。
途中で増えることもあります。
アタッチメントは歯とほぼ同じような色の樹脂でつけていくので、よく見ないと分からないぐらいですし、普段、マウスピースをするので全く気にならないと思います。
どこを軸に考えるかなど、話し出すととても奥が深いですが、アタッチメントの位置や形、大きさで、治療が決まると言ってもいいです。
患者様のデータを製造会社へ送り、診断結果を確認し、何度も何度も歯の動かし方や、噛み合わせ、動かす順番のやり取りをします。
その際にアタッチメントの位置や形、大きさの指示も一緒に行います。
マウスピースにある凹みと、アタッチメントをしっかりとフィットさせることが一番重要になります。マウスピースにある凹みと、アタッチメントをしっかりとフィットさせることが一番重要になります。
■材料にもこだわります
色々な歯科材料会社の中から、あれこれ試行錯誤をしながら、スタッフと意見を出し合い、チェアサイドでの扱いやすさ、照射タイムなど、患者様がお口を開いている状態で行うので、その時間など意見を出し合い、選定しています。
患者様の歯質、マウスピースの外し方などもちろん色々ありますので、同じ材料、同じようにアタッチメントを付けても、どうしても外れてしまう方はいます。
安ければ安い材料は探せばいくらでもありますが、材料にも一長一短ありますので、しっかりとした材料を選び、使用しなければ、治療に影響します。
また、アタッチメントを付ける際、↑サンドブラストを使用します。
アタッチメントの付ける際の接着剤がより付きやすいようにする働きがありますし、歯の汚れ、不純物を完全に取り除いてから行います。
■精度をあげるために
アタッチメントの材料であったり、歯をとてもキレイな状態にし接着剤が付きやすい歯面にしたりと、アタッチメントを付けるのは一番重要なポイントなので時間をかけます。(ブラケット治療のブラケットポジションと同じです。ブラケットの位置がそもそも間違っていると思うように歯は動きません)
アタッチメントを付ける際にどうしても余分な「バリ」と呼ばれるはみ出た部分がでます。
裸眼で見れば、その「バリ」はないように見えてしまうのですが、その「バリ」があることによってマウスピースが少し浮いてしまう事になります。なので、動かしたくてもその「バリ」があることによって、動きが鈍くなるのです。
そこでアタッチメントを付ける際、使用しているのが4.5倍ルーペです。
院長だけではなく、スタッフそれぞれに準備してあります。
1歯1歯にアタッチメントを付けていきますが、やはり裸眼だけで「バリ」を仕上げた状態と、ルーペを使用した場合とでは、形も違いますし、マウスピースのフィットも違います。
しっかりと診断をしても、アタッチメントの形がうまく作れていなければ、しっかりとした動きをしてくれません。
ピシっとしたアタッチメントを付けるのが一番のポイントです。
ここまでアタッチメント一つにもこだわりを持って治療を行っています。
■加速装置
マウスピース矯正で治療をされている患者さまに当院では加速装置を使用して頂いております。
マウスピースと一緒に加速装置を使用することで、交換日数を早めることが出来るので、治療期間を短縮することが出来ます。
例えば80枚のマウスピースを使用する患者様の場合、
- ・80枚×10日(通常の交換の場合)=800日
- ・80枚×4日(加速装置を使用の場合)=320日
で同じ結果を得ることが出来ます。
(交換日数はこちらでお口の中を判断し患者様にお伝えしますので、ご自身では行わないで下さいね)
80枚というマウスピースは変わりませんが、交換日数を早めることでゴールも早くなります。
当院では近赤外線を使用する オルソパルス(OrthoPulse)と、振動を利用する アクセルデント(AcceleDent)を患者様の分析結果(Facialtype)によって使い分けています
どちらもアメリカ食品医療局(FDA)から認可されている装置であり、安心して使用して頂けます。
■顎間ゴム
上下の噛み合わせを調整、確立するために、マウスピースに「顎間ゴム」を引っかけていただくことです。
マウスピースに引っかけるのに慣れるまではとても面倒だと思うと思いますが、慣れれば、数秒で引っかけることが出来るようになりますので、毎日、歯磨き以外は24時間ずーっとつけたままになります。
笑った時に「顎間ゴム」が見えるから学校ではやりたくない!とか、家にいる時だけにしたい!など、患者様の中にはあまり使うことが出来ない方もいますが、この「顎間ゴム」、本当に時間をしっかりと守り毎日必ず24時間付けていた患者様の噛み合わせの仕上がりや、治療期間はとても短くなります。
治療期間を短くするためにも、この「顎間ゴム」は大切な役割なのです。
■治療が終わったら
治療が終わったらアタッチメントを撤去し、同じようなマウスピースを使用して頂きます。
初めの数か月は今までと同じように、食事と歯ブラシの時だけ外し、それ以外はずっと使用して頂きます。
なぜか??それは、今まで何年もかけてガタガタ歯並びを治療し、すぐに開放してしまうと、元の歯並びに戻ろうという力が加わってしまうからなのです。
キレイな歯並びのまま維持するために、約2年かけてしっかりと保定していきます。
この時のマウスピースの使い方が適当だと、後戻りの原因にもなりますので注意しましょう。数か月すれば、夜寝る時だけ使用、その後、徐々に使用する時間を短くしていきます。2年の保定が終わったら治療が完了となります。
マウスピース矯正ついてお話させていただきました。
これから治療について少しずつお話していきたいと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました☻