妊娠中にマウスピース矯正をしても平気か?その理由や注意事項について
2022年04月25日
今回は妊娠中に矯正治療ができるのか、リスクをご紹介いたします。
■妊娠中でも矯正できる?
場合にもよりますが、妊娠中はあまり積極的な治療はせず、治療中の場合は歯並びが戻らないようにキープするといったケースが多い傾向にあります。
つまり、
これから始めようとしている方→出産後落ち着いたらスタート
矯正治療中の方→担当医に必ず相談する
が望ましいでしょう。
■妊娠中の矯正治療におけるリスクとは
では一体どのようなリスクがあるでしょうか?細かく見ていきたいと思います。
リスク①悪阻
妊娠中は、一般治療においても安定期以外の歯科治療はできるだけ控えるようにする必要があります。当院のマウスピース矯正は、粘土のような型どりはありませんが、・診療時に椅子を倒す
・写真撮影時に大きな鏡を入れる
・必要であればスキャナーで歯並びをスキャンする
(スキャナーは放射線を発さないため、妊娠中でも身体に影響はありませんが、お口にスキャナーを入れた際に気持ち悪くなることがあります)
などが必要になっていきます。人によってはこれらができない時期もありますので、
治療中の方はできる範囲での通院とマウスピースの交換、矯正治療を検討中の方は「妊娠時にスタート」するのではなく、「出産後落ち着いたらスタート」することをおすすめしています。
リスク②レントゲン撮影が必要なことがある
矯正治療では、治療計画を立てる際にレントゲン写真が必ず必要になります。歯科のレントゲン撮影の放射線量はかなり低いものではありますが、念のため妊娠時には撮影を控えるようにしています。このことからも、まずはレントゲンが撮影できる状態でなければ治療の方針がたてられないため、出産後にレントゲンを撮り、治療を始めていくような形になります。
リスク③抜歯が必要なことがある
歯並びや患者様のご希望によっては、歯を抜いて矯正治療を進めていくようになります。妊娠中は、なるべくこのような観血処置は控える必要がありますので、妊娠中で
これからマウスピース矯正始めたいといった場合には、抜歯の可能性も踏まえ、こちらもまた出産後落ち着いた段階で矯正を始めていくのが良いでしょう。
リスク④マウスピースをはめられない
悪阻や間食の回数からマウスピースの装着が難しいということも多いため、治療中の方は無理のない範囲で後戻りが起こらない程度にはめていただき、妊娠中である方はやはり出産後に矯正治療をスタートするのが望ましいでしょう。
リスク⑤虫歯や歯周病のリスクが増加する
マウスピースは取り外しが可能であるため、通常の矯正治療よりは歯磨きによって虫歯や歯周病を予防することができますが、妊娠中は歯磨きを完ぺきにできないことが通常です。そのため、いくら取り外しのできるマウスピース矯正装置でも、妊娠中は虫歯や歯周病のリスクが通常の方よりも増加してしまいます。
妊娠中の歯磨きが難しい方へ
妊娠中はどうしても悪阻やホルモンの変化によって、歯磨きが十分にできませんが、これは当然で、自信を責める必要はありません。
歯磨きが少し楽になる方法としては、
・上を向きながら歯磨きをする
妊娠前と同じように磨こうとしても、妊娠中は気持ち悪さを感じやすい時期です。その場合、上を向きながら歯磨きをすることで少し気持ち悪さが軽減することがあります。
・歯ブラシのヘッド(アタマの部分)を子供用などの小さなものに変える
特に奥歯は不快感がでやすいため、できるだけ小さめのものにかえてあげるのがいいでしょう。
・歯磨き粉を変えてみる
通常の歯磨き粉がつらい場合には、歯磨き粉を変えてみるのも有効です。妊娠中の方向けの歯磨き粉なども販売されているmので、自分に合った歯磨き粉を選んでいきましょう。
いかがでしたか?
当院では患者様の生活スタイルや環境の変化に合わせ、矯正治療のスタート時期なども調整していただく事が可能です。2ヶ月に1回の定期健診では、zoomを使用したオンライン診療にも対応しておりますので、お忙しい方にもご安心いただいております。これから妊娠、出産の予定がある方で矯正治療を検討されている方は、患者様に最適な治療方針と開始時期をご提案いたしますので、まずはお気軽にご相談ください。